引込線って何?〜単相電源、動力電源
@単相2線式
近くの電力トランスから2芯線で引込む方法です。
この2線間の電圧は100Vとなります。
現在では20A以下の容量か仮設以外では余り使用されません。
A単相3線式
近くの電力トランスから3芯線で引込む方法です。
この3線間の電圧は、赤白間、黒白間電圧は100V、赤黒間電圧は200Vとなります。
この赤黒間200Vを「単相200V」と言い、エアコン、クッキングヒーター等の電源として使われます。
家庭で200V機器が使えることから、現在最もポピュラーな引込方法として使用されています。
B動力
近くの電力トランスから3芯線で引込む方法です。
この3線間の電圧は全て200Vとなります。
動力設備を使用する場合のみ使われる引込です。
ちなみに動力の1線間の200Vを「単相200V」として使用するのは、一部例外を除いて違法です。

C高圧引込
お客様の総使用電気容量が50kVAを超える場合に使用される引き込み方法です。
お客様側で高圧受電設備を準備し、6600Vのまま引込んで、高圧受電設備で単相、動力に変換し使用します。
分電盤って何?〜ブレーカーを知ろう
ご家庭や事務所にある「分電盤」と言うものを見てみましょう。

@リミッター
電力から貸し出されるブレーカーで、契約電流を超えると遮断されます。

A主幹ブレーカー
これは漏電ブレーカーを付けるケースが多くなっており、漏電が発生したり、分岐ブレーカに流れている電流の和が規定値を超えると遮断されます。

B分岐ブレーカー
一般的に「子ブレーカー」とか言われているもので、大抵は20Aの過電流遮断器または漏電遮断器が設置されています。
このブレーカーは、例えば「1階照明器具」とか「2階事務所コンセント」とか用途によって分けられており、その使用電流が、20Aブレーカーの場合は125%使用時(25A)で1時間以内にブレーカーが遮断されることと決まっております。
ちなみに20Aのブレーカーは20Aの電流使用時には遮断しません。

ブレーカーって何?〜もしブレーカーが落ちたら
それでは停電した時にはどうすれば良いでしょうか?
停電の原因のほとんどが電気の使いすぎでブレーカーが落ちるケースです。

家中の電気が切れた場合〜@リミッターが落ちている場合
使用中の電気製品が多すぎます。例えば電気コタツ、ドライヤーなど電気容量の大きい電気製品を切って、リミッターのレバーを上げてください。多分、電気が使えるようになります。
あまり頻繁にリミッターが落ちる場合は、電力との契約電流を大きくした方がいいかもしれません。この契約電流の変更を電気容量変更(略して容変)と言います。

家中の電気が切れた場合〜A主幹ブレーカーが落ちている場合
主原因はリミッターが落ちている場合と同じです。電気容量の大きい電気製品を切って、ブレーカーのレバーを上げてください。
また主幹ブレーカーが漏電ブレーカーの場合、漏電の可能性もあります。漏電の場合は電気工事店にすぐ連絡しましょう。応急処置として電気を使う場合には、
手順(1)分岐ブレーカーを全部切ります。→
手順(2)主幹ブレーカーを入れます。→
手順(3)分岐ブレーカーを順番に入れていきます。
そうすると漏電している回路(分岐ブレーカーひとつひとつを回路と言います)の分岐ブレーカーを入れた時に主幹ブレーカーが落ちますので、その分岐ブレーカーだけを切ったままにして主幹ブレーカーを入れます。

家の一部の電気が切れた場合〜B分岐ブレーカーが落ちている場合
切れている回路の使用電流が分岐ブレーカーの容量を超えています。使用中の電気製品を切ってからブレーカーのレバーを上げてください。

ブレーカーのレバーが上がらない場合
漏電ブレーカーの場合、中間保持と言ってブレーカーレバーが真ん中で止まっていることがあります。一度下げてから上げてみましょう。
それでも上がらない場合は、まだ過電流になっているか、ブレーカー自体が壊れた可能性もあります。すぐに連絡しましょう。

電気容量って何?〜容量で電気料金が決まる
電気製品ってどれだけ電気を使うのでしょうか?
家庭用電気機器の消費電力のめやすを載せます。ただし個々の機器によって数値は変わりますので注意。

AV機器
パソコン
300W
テレビ
130W
大型テレビ
300W
ビデオデッキ
30W
台所廻り
冷蔵庫
1,500W
電子レンジ
1,000W
炊飯ジャー
1,300W
ホットプレート
1,300W
コーヒーメーカー
800W
季節もの
エアコン
1,300W
温風ファンヒーター
1,500W
ホットカーペット
1,200W
電気コタツ
600W
その他
掃除機
1,000W
洗濯機
500W
ドライヤー
1,200W
電気の単位って何?〜わっと、ぼると、あんぺあ
電力量W(ワット)
「電気製品を知ろう」のところで出てきたWは電力量と言われるものの単位です。
ちなみに上の表のWは1時間使用した場合のW数になります。例えばパソコンを1時間ずーっと使っていると電気を300W使うと言うことです。
電力料金は一時間当たりに何ワット使ったかで電気料金を徴収しています。
ただし冷蔵庫、電気コタツ、エアコンなど、センサー制御によってオンオフする機器については、常にこのW数だけ使っている訳ではありません。

電圧V(ボルト)
電圧とは電気を押し出す力です。一般家庭に入っている電気の電圧Vは、100Vと200Vがあります。(場合によっては動力の200Vもあります)

電流I(アンペア)
電流とは電気の流れる量です。配線の容量、ブレーカーの容量は電流Iで表されます。

この三者の関係はW=I×Vで表されます。
例えば家庭用電源は普通100Vですので、ホットカーペット1,200Wに流れる電流は12A、温風ファンヒーター1,500Wに流れる電流は15Aとなります。
つまり一般的なブレーカー容量20Aの、
同じ回路のコンセントで、
ホットカーペットと温風ファンヒーターを
同時に使用すると

12A
+
15A
>
20A
でブレーカーは遮断されることになります。
安定器って何?〜蛍光灯に必要なもの
安定器とは?
蛍光灯器具は、いまや最も広く普及されています。みなさんの職場・家庭・買い物先などにも、必ずと言っていいほど使用されています。蛍光灯器具には安定器という機器が備わっており、重要な役割を果たしています。
では、その安定器とはどのようなものなのでしょうか。-->こんな形のものです。
安定器は何するモノ?
安定器はランプを点灯させるのに無くてはならないものです。ランプの始動を助け、点灯させるために両端に高い電圧を加えることと、電流を制限し安定した点灯をさせる役目をします。そしてラピッドスタート式安定器では、グローを仕様しない変わりにフィラメントを加熱させる電力も供給しています。
なぜ、電流を制限する必要があるのでしょうか。蛍光ランプは「負の特性」という性質を持っています。これは、ランプ点灯後、電流の増加とともに管電圧が減少するという電圧特性です。この負荷をもし、単独で電源電圧に接続すると、瞬時に過大電流が流れランプは破損してしまいます。
これを防止するために、ランプと直列にコイルとコンデンサの組み合わせで電流増加を制限しています。
安定器の種類
従来の磁気安定器は磁気コアと、その周りを覆う巻き線とで構成されていました。今では磁気コアの変わりに、半導体を使った電子式安定器が多様化され、高効率化が進められています。

磁気安定器
磁気安定器は薄い鋼板を何層にも重ねた磁気コアとアルミ又は銅の巻き線により構成されています。
この安定器は巻線と鉄コアの電力損失が大きく、材質や巻線の巻き方など、損失を最小限に抑える工夫が施されています。

電子式安定器
電子式安定器はインバータ回路(DC−AC変換)により、交流電源を一旦直流にしてから、高周波(40〜50Hz)の交流で安定点灯させています
この安定器は磁気安定器とは異なり、半導体部品で構成されているため、電力損失は少なく、光出力も10%UPし省電力となりなす。その他、チラつき・騒音が少ない、軽量であり薄型であるというメリットがあります。

Hf電子式安定器
Hfとは、高周波(High frequency)のことを意味します。20,000〜50,000Hzの交流で点灯させるため、明るさも20%アップし電子式安定器の省電力・高効率をさらに良くした高周波点灯専用ランプのための安定器です。